昔から、ユニークなリサイクル、リユースグッズを探すのが好きでした。
そして、いつか自分もそんなプロダクトをつくりたい、などと夢見ています。
私の目標ポイントは、以下の4つ。
1 素材は社会で必要とされる製品から発生する廃材
2 収集に無理がなく一定量確保可能
3 できるだけ元の特性を生かすこと
4 使いたくなる、実用的なデザイングッズに再生
実は4のハードルが高い。
アイデアやコンセプトはよくても、デザインセンスが欠けていたらプロダクトとしては魅力が出ないんですよね〜
そして、残念ながら自分にはそのセンスがない...(涙)
だから、時折これだ!と思うものに出会うと、感心しきり。
そのひとつがここちらです。
casa project。
casa=傘! 不用となった傘の生地を使って、バックや小物、タープなどのプロダクトに生き返らせたり、空間づくり、ワークショップなどを開催しているプロジェクトです。
カラフルで美しい作品は見るだけでも楽しいです。デザインのチカラって偉大です。
私がこのプロジェクトを見つけたときにはまだあまり知られていませんでしたが、今では活動が一気に広がっている様子。
掲載した写真は、最近あるデパートで、梅雨を楽しもうディスプレイの一角で偶然見つけたものでした。
ぜひwebサイトで、casaから生まれるかわいらしい世界をご覧ください。
casa project
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ちょっと似たタイプの発想で、古着物をスカートにリメイクする作家さんがいます。
そのパッチワークスカートは、色や柄合わせ、配列の妙が魅力的で他には真似のできない価値を感じます。
だから、納得の購買対象になるんです(いつも即日売り切れますが、1枚ゲットしました!)。
新作を見るのが楽しみで、よくサイトを覗かせてもらっています。
着物リメイクの作家さんは他にもたくさんいますが、センスの違いでまったく異なるものとなってしまうんですよね。
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そして、もうひとつご紹介しましょう。
これはずいぶん昔に見つけた、封筒です。
情報刷新のため、定期的に印刷所で大量廃棄される地図の印刷紙を、レターセットにリメイクした海外のプロダクトです。
見た目のインパクトだけでなく、商品づくりのトータルデザインが見事って感じ。
今でこそ産業廃材が着目されるようになりましたが、当時はそのような発想のものはなく、これを見つけた時は感動しました。思わずいろんな人に紹介したものです。
私の話が広まったわけではないでしょうが、一昨年横浜大桟橋でまったく同じコンセプトの商品を見つけて驚きました。
うれしいような、かなしいような....
横浜の新しいお土産シリーズ・メイドインヨコハマの、廃版の海図を活用したレターセットです。
海図レターセット
これは大手のデザイン会社とディスプレイ会社が共同で開発しているものらしいです。 なるほど。
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地域振興で特産品づくりが盛んですが、商品のみならずパッケージや宣伝のデザインで注目を浴びるケースも少なくありません。デザインは、商品価値を構成する大事な要素です。
特にリサイクル、リメイクグッズであれば、よりデザイン性を意識した方が良い気がします。なぜなら、エコ、再活用ということの意義に終始するものが多いように思うからです。
「商品」であるからには、やはりユーザーの購買意欲、愛着をかき立てるクオリティは不可欠です。
特に行政がらみのグッズってそうなりがち...。
もらったけどいらない、なんてなったらまたゴミとなるだけです。
行政の事業費にデザイン料を計上するのは難しいですし、その発想がない。ぜひデザインのチカラを再確認してほしいです。
だって、デザインを重視した方が、結果良い循環が得られてエコになる!
ソーシャルプロダクトと言われるような商品は、クリエイティブ志向のある層のかかわりが多いせいか、デザイン性が高いようです。意義と仕組みとデザインと価格のバランス配分を工夫しています。デザイン=高価というわけでもありません。
センスある商品が多く出現することで、○○ジャパンだとか、地域商品に力を入れる行政のデザイン意識が柔軟になるよう期待したいです。