2013年4月3日水曜日

「地域共生のいえ」へ行ってきました

先日、世田谷区の「地域共生のいえ」の見学会に参加してきました。

「地域共生のいえ」とは、オーナー自らの意思により、地域の公益的かつ非営利なまちづくり活動の場として、地域の絆を育み開放性のある活用がなされている私有の建物のことです(財団法人世田谷トラストまちづくりの資料より)。 
民有地をどう「公」に生かすのか、が財団側の観点。財団は開設のサポートはしますが、基本的にはオーナーさんの意思、責任でつくり、運営する場です。

ほんとうに近所のお家に遊びに行った気分になる、暖かい空間と居心地のよい雰囲気でした。 昔のご近所付き合いの記憶が蘇なんだか癒されました〜!

「地域共生のいえ」は現在12軒あるそうです。
読書空間、工房、子育てや交流の場...オーナーさんたちの思いで、多様なスペースが生まれています。



今回お邪魔したのは、「在林館(ありんかん)」と「あばら屋春夏」の2軒。
どちらもお母様の介護で使われていた空間を、何か地域に生かしたいという思いからスタートしたようですが、「在林館(ありんかん)」はギャラリーや集会場として、「あばら屋春夏」は、介護をしたり、介護に関わる人たちが語り合ったり、気分転換ができる場を提供しています。

「在林館(ありんかん)」は、まちの歴史や住まい方の変遷の貴重な写真や資料などが展示されていて、まちの記憶、思い、活動をつなげていきたいというメッセージが全体から伝わりました。
地域を見守る目、存在の大切さが説明なくともじんわりと再認識してしまうところ
敷地内の手入れもよくステキな住まい方に、地域だけでなく、家、住まい方、生き方まで何かと考えさせられるひと時でした。
貸しスペースとしては、水場設備も完備。 近くにあったらうれしいなあ、と思います。
 


「あばら屋春夏」は、オーナーさんご自身が介護でご苦労された経験があり、その間世の中に忘れられた存在ではないかという孤立感を感じられたのだそうです。そこで、介護する人に、自分一人ではないんだ、誰かがわかってくれているというメッセージを送りたい、とおっしゃいます。
実際にここに来る余裕がなくても、その存在だけで安心感を与えることができるのではないか、という思いに、経験者ならではの使命感思いやりが感じられました。
行政機関も連携していて、介護する家族のサポートにはなかなか手が回らないところで、お茶飲みながら本音も言いやす貴重な場だと評価していました














どちらも、思いと行動力、すばらしいですね..。  
いつか、自分にもできるのだろうか....

公共が用意すると、公平性が重要されてどうしても最後は箱だけになってしまいがち。でも、ここでは開設の目的が明確で、場やおもてなし、活動隅々に反映されているから、ほっこりと心に響きます。

どちらも駅から歩いていける距離、住宅街の中にありました。内部の写真もぜひお見せしたいところですが、現地へどうぞ出向いてみてください。
詳しくは、世田谷トラストまちづくりのHPでご確認いただけます。

「地域共生のいえ」には、それぞれ憲章があります。オーナーさんの思いが書かれたメッセージ。
そちらもぜひご覧下さい。

地域共生の家
http://www.setagayatm.or.jp/trust/map/ie/
 

0 件のコメント:

コメントを投稿