2013年5月16日木曜日

地の縁

先日、近所を散策中、ある札が目に止まりました。
住宅の中にある生産緑地の中に...。










何だろう...?! しばらく考え、ふと思い巡ったのは、一昨年訪れた青梅の御嶽山のこと。
山頂の武蔵御嶽神社へ向かう参道に、ここの地名が刻まれた石碑を見つけたのです。
「○○講」と、首都圏見慣れた地名が入った講の石碑が他にもいくつもありました神社には布教を担う「御師(おし)」という存在がいて、関東一円に出かけ、各地に講をつくったとのこと。 
そして、険しい山中にはいくつか宿坊があるのですが、そこのご主人たちは今も御師なんだそうです。

 

何やら地の縁があることがわかり調べてみたところ、今は合祀されてなくなっが、ご近所にもかつて御嶽社があったことがわかりました。

また神社の祭神「大口真神(おおくちまがみ)」はオオカミ。昔から「お狗いぬ)さま」と崇められてきたことで、御嶽山は犬にやさしい場所でした。

400mの斜面を上がるケーブルカーは犬乗車できますし(犬も要乗車券購入)、ご丁寧に一緒に乗車記念を撮影するスポットまであり...。
 

 








改めて見ると、札にはしっかり御嶽山と書かれていますね...。
 このデザインは武蔵御嶽神社で頒布される札でしたが、このバージョンは講のメンバーだけが受け取られるものかどうかは、定かではなりません。その謎は以下の書籍を読めば分かるかも。
 

気になってさらに調べると、この札がある書籍の表紙を飾っていることがわかりました。

小倉美恵子著「オオカミの護符」(新潮社)
http://www.sasala-pro.com/book/okami.html 

著者が自宅の蔵でこの護符を見つけたことから謎を解くがはじまり、武蔵御嶽神社はもちろん、山岳信仰や地の縁を探っていった本のようです。
興味深いです。
もう10版もしているとか。映画にもなっていました。
読破してからブログを書けばよいのですが、いつになるかわからないので、reminderとしてまずは記録を。

新興住宅地に、自然信仰でつながる地の縁を実感し、なんだかワクワクした一日でした。


  

0 件のコメント:

コメントを投稿